ソニー、直下型LEDの65/55型“史上最高画質BRAVIA”

-ループスタンドの「HX950シリーズ」


BRAVIA HX950シリーズ

 ソニーは、液晶テレビ「BRAVIA」のフラッグシップシリーズ「BRAVIA HX950」2モデルを11月10日より発売する。55型の「KDL-55HX950」と65型の「KDL-65HX950」をラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格は55型が38万円前後、65型が65万円前後。

 直下型のLEDバックライトを採用した「BRAVIA史上最高画質」のフラッグシップ機。2011年発売の「HX920シリーズ」の後継機で、4月に発売した「HX850シリーズ」の上位モデルと位置づけられる。

 HX850シリーズとの比較では、直下型LEDバックライトの採用が最大の違い(HX850はエッジ型LED)で、16倍速相当の「モーションフローXR960」に対応する。また、65型というサイズも現行BRAVIAシリーズで最大となる。


KDL-65HX950KDL-55HX950

【BRAVIAシリーズ内での比較】
シリーズHX950HX920
(2011年モデル)
HX850
バックライト直下型
(新インテリジェント
ピークLED)
直下型
(インテリジェント
ピークLED)
エッジ型
超解像X-RealityPRO
パネルオプティコントラストパネル
チューナー数212
録画外付けHDD
(番組表一発予約)
外付けHDD外付けHDD
(番組表一発予約)
3D
リモコン無線

 1,920×1,080ドットのフルHD/4倍速パネルを採用。240Hz駆動に加え、直下型LEDバックライトの部分制御技術にコントラストを向上する「新インテリジェントピークLED」を搭載。HX920よりさらに明るさを強調することでコントラスト感を高めた。また、LED部分駆動を組み合わせてホールド時間を短縮し、残像感を低減する「モーションフローXR960」を搭載する。LEDのエリア数は非公開。


KDL-55HX950。オプティコントラストパネルを採用する

 モーションフローXR960は、スムーズ、標準、クリア、クリアプラスの4つに加え、元映像を補完して生成する合計4コマの映像のうち、3コマをLED消灯し、1コマだけを表示する「インパルスモード」も追加。輝度は落ちるが、より残像の少ない映像を楽しめる。なおこのインパルスモードは、ゲーム、シネマなどの「シーンセレクト」では適用されず、ユーザーが明示的に指定して利用する必要がある。

 液晶パネル前面にクリアなガラスを配し、ガラスとグレア加工のパネル部の間に特殊な樹脂を充填した「オプティコントラストパネル」を採用して、映り込みを抑制。映像エンジンは「X-Reality PRO」。データベース型複数枚超解像技術による高画質化が特徴だが、新たにデータベースを生かした「3D超解像」にも対応。3D映像もさらにくっきり楽しめる。

 3Dに対応しているが、メガネは別売。チタンフレームの軽量3Dメガネ「TDG-BR750(実売8,000円前後)」を設定している。USB充電に対応し、約15時間の使用が可能。約40分で満充電となるほか、5分間の充電で3時間利用できる「クイック充電」にも対応。なお、アクティブシャッター方式の3Dメガネ標準規格「フルHD 3Dグラス・イニシアチブ」には対応していない。

 1枚の板のように見せる「モノリシックデザイン」も進化。フレームを曲げたエッジを作ることで繋ぎ目がなくより1枚の板に見えるように演出。新たにループスタンドを採用したほか、鏡面仕上げとすることで、より周囲の雰囲気に溶け込みやすくなったとする。55型のみスイーベル機能も備えている。

 スピーカーは10W×2ch+10W。なお、従来のモノリシックデザインの「BRAVIA」では、サウンドバースタンドをラインナップしていたが、HX950シリーズはループスタンドに変更したため、これらのスタンドは利用できない。

オプティコントラストパネルを採用ループスタンド上部から見たループスタンドの形状

ループスタンド

 チューナは、地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナを搭載し、別売のUSB HDDへのデジタル放送録画機能も装備。番組視聴中の裏番組録画も可能となった(HX920シリーズは1系統のみだった)。

 ネットワーク機能も強化し、EthernetのほかIEEE 802.11a/b/g/n対応の無線LANを搭載。Wi-Fiダイレクトモードに対応する。DLNA/DTCP-IPクライアント機能の「ソニールームリンク」も利用できる。

 また、ネットワークサービスは「Sony Entertainment Network(SEN)」に統合し、リモコンの専用ボタンで及び出し可能。HuluやYouTube、Video Unlimitedなどのネット動画コンテンツのほか、Twitter、Facebook、Skype、ニコニコ実況などのコミュニケーション、ソニーの写真共有サービスPlayMemories Online、ショッピング、情報検索など、合計170種類のサービスをラインナップする。

 Android/iOSアプリ「Media Remote」によるスマートフォンからの操作や、VAIOとBRAVIAを無線LAN接続して、VAIOを簡易コントローラとして利用できる「Remote Keyboard」にも対応。HDMIは4系統装備し、ブラビアリンクに対応。D5入力×1、コンポジット×1、アナログRGB(D-Sub15ピン)×1などを装備する。FeliCaポート搭載で無線接続のリモコン「おき楽リモコン」が付属する。

 消費電力は65型が257W(待機時0.2W)、55型が195W(待機時0.2W)、年間消費電力量は65型が227kWh/年、55型が175kWh/年。外形寸法/重量は65型が150.6×37.4×96.5cm(幅×奥行き×高さ)/47.7kg、55型が128.0×36.9×82.9cm(同)/29.6kg。



(2012年 8月 29日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]