【CEATEC 2012】KDDI、Android 4.0搭載の「Smart TV Box」

ドコモは「ハンズフリービデオフォン」を出展


KDDIのSmart TV Box

 10月2日に開幕した「CEATEC JAPAN 2012」では、通信キャリアとしてNTTドコモとKDDIが出展。KDDIは、CATV向けセットトップボックス「Smart TV Box」などを展示、ドコモはヘッドマウントディスプレイ風の「ハンズフリービデオフォン」や冬モデルの一部を参考展示している。



■ KDDIはAndroid 4.0のSmart TV Box

Smart TV Box

 KDDIブースでは、CATV向けのAndroid 4.0セットトップボックス「Smart TV Box」を出展している。J:COMやJCNなどKDDIグループのCATV事業者での展開が見込まれ、開発は最終段階とのこと。製造はパナソニック。

 日本ケーブルラボのハイブリッドBox技術仕様SPEC-023に準拠したCATV用STB。新ユーザーインターフェイスを採用し、地上/BSデジタル放送、CATVのほか、auのビデオ配信サービス「ビデオパス」や、YouTube、niconicoなどのWebサービスをシームレスに扱える点が特徴。

 HDDは内蔵せず、外付けのUSB HDDへの録画に対応。2番組の同時録画が可能で、録画した番組はDTCP-IP対応のタブレットで家庭内で視聴可能となる。また、タブレットやスマートフォン用のリモコンアプリも用意し、ビデオ検索やチャンネルなどの操作をタブレットなどから行なえる。

 新UIは、ホーム画面とインフォメーション、PLAY、テレビ、アプリの4つのメニューから構成。インフォメーションでは天気やニュースなどの生活情報やCATVの地域情報を、PLAYではniconicoなどのWebサービスや、auのビデオ配信(月額590円)のビデオパスなどのコンテンツが楽しめる。

テレビ「動画まとめて検索」に対応
タブレットに番組配信

 アプリでは、Google Playのほか、アプリなどを月額固定でダウンロードできる「auスマートパス」にも対応。約200本のアプリに対応し、随時拡大予定。auのスマートフォン利用者であれば、au IDを利用して、追加料金無しにスマートパスが利用できる。auケータイの未加入者であっても、au IDを取得し、月額利用料を支払えば、auスマートパス/ビデオパスなどのサービスは利用できる。Google Playにも対応し、約200本のアプリがSmart TV BOXで動作可能という。

 CPUは、TI OMAP 4460。IEEE 802.11a/b/g/nの無線LANやEthernet(DOCSIS 3.0搭載)を装備。出力はHDMIと、アナログ音声(ミニジャック)、光デジタル音声を各1系統装備。USBは3系統、SDメモリーカードスロットも備えている。外形寸法は176×176×51mm(幅×奥行き×高さ)。


アプリの追加も可能リモコン
Stick Smart TV

 また、スティック型の「Stick Smart TV」も参考展示。HDMIでテレビに接続することで、手持ちのテレビをSmart TV化できるというもの。無線LANを介して、ビデオ通話機能やビデオパス、スマートパスなどのサービスをテレビで利用可能にする。製品化の時期は未定。


■ ドコモは「ハンズフリービデオフォン」

ハンズフリービデオフォン

 NTTドコモブースでは、ヘッドマウントディスプレイ風の「ハンズフリービデオフォン」を参考展示している。

 カメラを7個内蔵した大型のメガネ型ディスプレイを利用し、テレビ電話をする際に、手にカメラやスマートフォンを持たずに、通話可能とするもの。カメラの内側に顔の左右を撮影するカメラ×2、外側に周囲の様子を知覚するためのカメラ×4と、背景を映像を合成する為のバックカメラ×1を装備。多角的にユーザーの顔を捉え、カメラのデータと不足部をCG合成し、通話相手に見せることができる。

 今回のカメラは顔の一部、鼻下から口周りはCG合成となるため、通話相手にはCGと分かってしまう部分もあるが、このあたりはカメラやレンズの改善で、今後対応していくという。

側面などにカメラを内蔵概要広角カメラで撮影した映像を合成
数年後のメガネ型ウェアラブルデバイスのイメージ

 ハンズフリービデオフォンとして提案しているが、将来的にはメガネ型デバイスに多数のセンサーを内蔵し、バーチャルオフィス、バーチャルモニタリングなどを実現するためのデバイスを目指し、研究を続けていくとのこと。そのため、数年後のメガネ型ウェアラブル端末のコンセプトデザインも展示している。

 また、10月11日発表予定の最新機種の一部も披露。ソニーモバイルの「Xperia AX SO-01E」、ディズニーとドコモのコラボモデル「Disney Mobile on docomo N-03E」、「ONE PIECE」コラボモデル「N-02E ONE PIECE」、5.5インチ液晶のサムスン「GALAXY Note II SC-02E」の4モデルがケース内で展示されている。


Xperia AX SO-01EGALAXY Note II SC-02EDisney Mobile on docomo N-03E
「ONE PIECE」コラボモデル「N-02E ONE PIECE」

(2012年 10月 2日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]