SCE、PCと無線連携などPS Vita新ファーム「2.00」

1080動画再生/Eメール対応。PlayStation Plusも


PlayStation Vita

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は20日、PlayStation Vita(PS Vita)のシステムソフトウェアVer.2.00を公開した。定額課金サービスの「PlayStation Plus」に対応するほか、メールアプリの追加、PCとの無線LAN連携、Webブラウザの強化など、多数の機能追加が行なわれている。

 AV関連の機能では、「ビデオ」アプリにおいて解像度が1080の映像が再生できるようになった。さらに、スロー再生機能や、チャプター情報のある映像では、チャプタースキップも可能になっている。また、「ビデオ」や「ミュージック」などのアプリで、コンテンツをリスト表示する際、省略されているタイトル名をスクロールして表示できるようになった。

 定額サービスの「PlayStation Plus」にも対応。加入すると、追加料金を払わずにプレイできるコンテンツが用意されるほか、加入者限定で割引価格でコンテンツが提供されたり、会員限定のコンテンツなども用意される。

 また、セーブデータをオンラインストレージに自動的にアップロードしたり、アプリケーションやシステムソフトウェアアップデートファイルを自動でダウンロードする機能、トロフィー情報のサーバーとの自動同期機能も会員になると利用できる。


「PlayStation Plus」で利用可能になるセーブデータのオンラインストレージアップロード機能

 新たに追加されるアプリは「Eメール」。IMAP/POP3に対応し、メールの送受信、閲覧が可能。最大5アカウントまで対応できる。また、GmailとYahooメール向けには、簡単アカウント設定も用意。ゲーム画面のスクリーンショットを友人に送信したり、位置情報の送信も可能。最大5,000件の連絡先管理機能や、新着メッセージお知らせ通知も用意する。

 また、Vitaの画面をスクリーンショットする際、以前は保存中というメッセージが前面に表示されていたが、バックグラウンドで保存されるようになり、保存中に他の操作が可能になった。

Eメールアプリも追加された

 ブラウザも強化。プレイしているゲームを中断せずにブラウザを起動できるようになった。また、Webページの表示速度を改善したほか、HTML5やJavaScriptの対応も強化。ポインターを使ってリンクが開けるようになったり、表示中のページをTwitterでツイートする機能も追加される。

ブラウザも強化。ポインター機能や、表示中のページをツイートする機能も

 PlayStation Networkの設定メニューに「Twitter」を追加。前述のブラウザ以外にも、Twitterに対応しているアプリであれば、そのアプリからツイートが可能になる。ただし、この機能を使うにはPlayStation Networkにサインインする必要がある。また、「PlayStation Mobile」という項目もシステム設定欄に追加。PlayStation Mobileランタイムパッケージの更新や削除ができるようになる。

 ゲームの操作面では、PlayStation規格ソフトのメニュー「コントローラ設定」に「タッチスクリーンを割り当てる」と「背面タッチパッドを割り当てる」を追加。スクリーンの四隅や、背面タッチパッドにPlayStationのコントローラの各種ボタンを割り当てられるようになった。また、ゲーム画面のサイズもスクリーンのドラッグやピンチイン/ピンチアウトで変更できる。

 操作面では、タッチパネルだけでなく、Vita本体のボタンでも操作できるアプリを拡充。新たに「PS Store」や「Photo」、「グループメッセージ」、「トロフィー」、「フレンド」、「パーティ」、「マップ」でもボタン操作が可能になった。

 ほかにも、「PS Store」で一部のコンテンツを予約注文できるようになったほか、フレンド依頼時にコメントを入力して依頼を出す事が可能になった。「near」の画面構成も変更し、使い勝手を向上。フレンドのアクティビティー一覧機能を「フレンド」のLiveAreaに移動させている。また、「マップ」アプリで天気情報の表示に対応。お知らせ通義表示に関する設定が、アプリごとに設定できるようになる。

「near」の画面構成を変更し、使い勝手を向上

 PCとVita間でのコンテンツ管理機能も強化。従来はUSBケーブルで接続してコンテンツなどをやりとりしていたが、無線LANを使い、ワイヤレスで転送できるようになった。また、PS3やPCのコンテンツを、フォルダごとVitaに転送できるようになっている。なお、PC側で必要なソフト「コンテンツ管理アシスタント for PlayStation」も、これに合わせてバージョン2.0にアップデートされる。配布サイトはこちら

 さらに、無線LAN設定において、「Wi-Fi接続を自動で切断する」機能を追加。Vitaは通信を待機している時も、省電力モードで無線LAN通信を続けているが、この設定をONにすると、一定時間通信が無い時に自動的に無線LAN接続が切断される。



(2012年 11月 20日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]