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強い性的表現を含むアニメで、BPOが東京MXらに配慮要請

「最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。」

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と青少年に関する委員会」は、TOKYO MXとサンテレビが放送したアニメ「最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。」について、「児童、青少年の視聴に対する配慮は時間帯を超えて常に必要であることに留意してほしい」との考えを両局に伝えた。

 1月4日の放送開始当初は、土曜日の22時30分から放送していたが、BPOに苦情などが寄せられたことに配慮し、5話からは25時30分以降の放送に変更されている。

 BPOでは、同番組について「青少年の性愛が主たるテーマになっており、児童および青少年の視聴に適さない刺激の強い性的表現が複数含まれ、それが番組の特徴になっている」とし、TOKYO MXとサンテレビの両局に放送決定プロセスや、局内における性的表現への問題指摘や、22時台に放送した理由などについて回答を要請。すでに放送時間帯が変更されたこともあり、2月24日に寄せられた回答書を元に、委員会で審議して委員会の考えを公表することで、審議を終了した。

 両局は、回答書において、民放連の規定を参考に青少年への影響に配慮して22時台の放送を行なった旨回答したが、BPOでは「各時間帯に応じて段階的に児童および青少年の視聴に十分な配慮が必要。21時を過ぎれば、児童および青少年の視聴に配慮する必要がなくなるわけではない」との考えを伝えている。

「最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。」あらすじ

 「最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。」は、松沢まりの同名コミックを原作とし、2014年1月からテレビ放送されている。

 両親が再婚し、兄ができた女子高生・神前美月。新しい家族との関係に悩む彼女だが、さらに義理の父親の単身赴任に母親がついて行く事になり、義兄・夕哉と二人で暮らす事に。そんな折、美月は幽霊少女・寿日和と出会い、彼女が成仏するための手伝いを強要され、股間にT.S.Tという器具を取り付けられてしまう。

 この器具を脱ぐためには、憑依した日和が満足して成仏できるよう、美月の身体で“夕哉と恋人がするようなコト”を沢山体験しなければならないという。かくして、美月と日和、そして夕哉を巻き込んだ、波乱の生活が幕を開けた。

(臼田勤哉)