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4Kテレビやハイレゾプレーヤーの10月販売は前年比2倍超

年末商戦に向け高付加価値モデル好調。BCN調査

 BCNは17日、年末商戦を控えた10月までのデジタル家電販売動向について、POSデータの集計を元にした調査結果を発表した。4K対応液晶テレビや全録レコーダ、ハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤーの販売台数が、いずれも10月時点で前年比200%以上の売れ行きを示しており、高価格帯でも価格と付加価値のバランスがとれた製品が今年の年末商戦の目玉になると見ている。

液晶テレビの販売台数/金額前年比と平均単価のグラフ 出典:BCN

 液晶テレビ市場は、販売台数は5カ月連続で前年割れだが、画面サイズの大型化や4K対応が進んでいることで平均単価が上昇し、販売金額は7カ月連続で前年を上回った。

 10月のテレビ全体の画面サイズ別販売台数構成比では、40型台が28.73%を占め、従来最大だった30型台(28.68%)をわずかに上回った。4Kテレビの画面サイズ別販売台数構成比でも40型台が42.6%と最大で、以前主流だった50型台を上回っている。BCNは「テレビの中心サイズは40型台にシフトした」としている。

 4Kテレビは10月に販売台数の12.9%を占め、50型以上の大型テレビでは過半数の52.9%となっている。販売台数は前年同月比264.9%となり、'15年6月から継続的に200%を上回っている。平均単価は20万円台で推移している。

 レコーダ市場では、全録レコーダ(6基以上の地デジチューナ搭載モデル)の構成比が拡大し、10月の全録製品の販売台数は前年同月比378.3%と4倍近い売り上げを記録。平均単価は8万円台で、構成比も6.5%(前年同月は1.8%)まで広がっているという。その火付け役としてパナソニック「DIGA」夏モデルを挙げており、メーカーシェアでは東芝を大きく引き離し、6月に90.6%を記録して以来、9割前後のシェアを維持。

 携帯オーディオ市場はハイレゾモデルの拡大で平均単価が上昇し、10月の市場全体の販売金額は108.6%を記録。'14年11月以来、1年ぶりに前年を上回った。販売台数の前年同月比は89.8%。このうちハイレゾ対応製品は、10月の販売台数が前年同月比で237%となり、構成比は18.2%まで拡大。メーカーシェアはソニーが98.1%を占めており、BCNでは「さらなる市場の拡大にはライバルの登場も必要」とコメントしている。

レコーダの販売台数/金額前年比と平均単価のグラフ 出典:BCN
携帯オーディオの販売台数/金額前年比と平均単価のグラフ 出典:BCN

(庄司亮一)